虎太郎が好きなんです♡

犬ばか美容師♡

その犬との出会い①

どうも「要点をまとめてうまく書けない」私に代わりw

ある体験談を知人が自ら、まとめて

親切に書いてくれた(´ . .̫ . `)

 

これは私のまだ未完成のホームページに

掲載予定のものなんだけど

先立ってブログに貼ります。

 

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記:  jun.y     前篇①

 

昔、私の身近な友人に

ある闘犬にも使われる犬種を

飼っていた方がいる。

 

その犬は元の飼い主が闘犬の大会に出すために

育てた犬だったが、その飼い主が脳梗塞で倒れ

どういった経緯かは知らないが

なぜか彼女は、その飼い主が飼いきれなくなった

1匹の闘犬として育てられた犬を引き取り

暮らしていくことになった。

 

私と彼女は同じ本業を持っていて同職種仲間。

互いに在宅でできる仕事ということもあり

また互いに犬が好きで親しくなった。

 

よく独身の彼女の家にも遊びに行っていたので

ある日、突然、彼女のマンションの一室に

頑丈な鉄で作られたような仕切りがあり

その奥に、その大きな犬が

じっとこちらを何かを探るかのように

耳を傾けながら私を見ていた姿を

今でも、よく覚えている。

 

その犬は何かを警戒していた。

私の動きひとつひとつを

じっと見ながら時折、僅かな顔や耳の動きを変えた。

 

元々、動物の行動学や科学的なもの

または歴史などを独学で学ぶのが好きだった私は

この犬の表情やしぐさを見て

あえて自ら歩み寄り触れようとは思わなかった。

一見、安定しているかのように見えるその犬は

あの時、間違いなく私を観察していたからだ。

 

それから、そんなに時経たずして

彼女からメールを貰った。

その内容は彼女がケガをしたというもの。

 

具合は?と聞くと縫ったけど大したことはないと返信が来た。

それでも心配だったので私は仕事の合間に

彼女の家を訪ねてみた。

 

出迎えてくれた彼女は包帯ぐるぐる巻きの腕を

三角巾で吊り、また足はびっこをひいていた。

 

ちょっとタイミングが合わなくてね

噛みつかれたのよね〜

 

と、彼女は笑いながら言っていたけど

その時に、わざわざ一部屋つぶして作った

あの頑丈な柵の意味も、彼女の腫れ上がった足も

いかに、その犬が強いかを言わずとも感じることができる。

 

それから私は何度となく彼女に忠告した。

マンションでの飼育は大丈夫なのか?

もし近隣で何かあったらどうするのか?

またケガをしたら次は危ないのではないか?

 

けれど彼女は、それでもその犬が可愛いと言った。

闘犬として生きてきた犬の生涯を

戦いを忘れて穏やかに暮らさせたいとも言った。

 

その度に、何を甘いことを、

何かあってからでは遅いと私が言えば

いささか彼女も腹が立ち始めたのか

私に反発してくることも多くなり

私達は疎遠になってしまった。

 

その後、仕事関係の共通の知人から

何度か「またケガしたらしいよ」とか

「散歩をしていたら他の犬に襲いかかりそうになって

トラブルになったらしい」とか

そんな話を度々聞くことがあった。

 

そんなトラブル続きだった彼女は

トラブル回避の為か犬を外には出さず

室内のみで飼育するようになったらしいと

聞いたのは、それから1年後くらいのこと。

 

その頃に彼女に久々に連絡を取ってみた。

 

元気そうではあったけれど

以前、噛まれた利き腕の後遺症で

指先に麻痺が出てしまい仕事がうまく

はかどらないと言っていた。

犬は今もここにいるがマンションの管理組合から

退去の話を持ち出され転居も検討しているとの事だった。

しかし転居先がなかなか見つからなくて、と

言っていたが、次第に声が泣き声になり

 

「実は死にました。あの子」

 

と、ボソッと小さな声で彼女は言いました。

 

私は直接、彼女の家にいき

部屋にあがると、そこには、あの頑丈な柵もなく

キレイに片付けられた部屋には

その犬の写真が飾られていました。

 

「近隣の人を噛んでしまいました。

大きなケガにはならなかったけど

その方には怖い思いをさせてしまいました。

閉じ込めて生活させることも考えたけど

それは、あまりにも人間の勝手に思えて

私なりに悩み、遠い親戚に獣医がいるので

お願いして殺してもらいました」

 

淡々と、そんな話をしていた。

 

淡々としていたようで

本当はそうじゃなかったかもしれないけれど。

 

それは必要なことだったのか

本当はどうすることが正しかったのか

その時の私にはわからない。

 

でも私も犬を飼っていたので

自宅に帰り愛犬の頭を撫でながら

何か気持ちにモヤモヤしたような

違和感を抱えたまま時が過ぎた。

 

それから数年経った頃

私は愛犬を老衰で亡くし

珍しく犬のいない暮らしをしていた時だった。

 

母親がパート先絡みの知り合いに

飼い犬の世話がしきれず里親が決まらなければ

保健所に持ち込もうとしている方がいると聞いた。

 

うちには今犬がいないし

事情はわからないけれど

うちで引き取ってあげようかと

割と悩まずに提案した。

 

先住犬が居る場合は相性もあるので

簡単には決められないけれど

まだ若い犬だと聞いていたし

その世話が出来ない理由は人間側の

なんらかの理由だと思ったからだ。

 

後日、その犬を手放したい飼い主の方の家に

足を運ぶことになった。

 

近くに車を止め、その家の近くから

1匹の犬が神経質に吠える声がした。

声のする方向、そこは目的の家だ。

 

門から家の方を覗くと

リードに繋がれた茶色の雑種の犬が

こちらを見て興奮が抑えられない様子で

けたたましく吠えている。

 

その犬が、私が里親として

引き取る犬だと言うことは

すぐにわかった。

 

玄関から奥様が出てきて

ひたすら犬がうるさいことを詫びられた。

そして「ダメ!イケない!」と

その犬に大声で叱るも犬は私達を見て

吠え続けた。

 

「うちに来た時は、こんな感じではなかったんですけど。

私達の飼い方が悪かったのか、、すみません」

 

と、何度も頭を下げられた。

 

この犬は、この家にきて、まだ1年足らずとのこと。

このご家族は保健所から犬を譲りうけたので

この犬は推定2歳ほどの成犬で迎えられた。

 

以前このご家族が飼われていた愛犬に

面影がよく似ていて、インターネットで

里親募集を見て手を上げ迎えたと言う。

 

しかし、この犬は面影こそ前の犬に似ていても

性格は別物だった。

 

迎えた当初は緊張からか静かに

いつも周囲の反応ばかりに気を取られ

食事にも警戒していたと言う。

 

少しずつ慣れ始めた頃に問題が起こる。

食べ終わったフードボウルを

奥様が片付けようとした時に、

突然、この犬にその手を噛みつかれてしまった。

 

それからと言うもの、食事に対しては

フードボウルの出し下げのたびに

手をめがけて攻撃するようになったため

フードボウルを片付けることが怖くなってしまった。

 

 次第に、その犬は家の前の通行人にも

けたたましく吠えるようになる。

小学校の通学路でもあった道は

朝夕と多くの子供の往来があり

その度に犬は吠えた。

 

終いには犬を怖がる子供の親から

苦情が来るようになり、夫婦は

朝夕は犬が外を見れないように

カーテンを閉めた室内に入れるようにした。

 

けれど時間になり外から子供の声がすると

室内にいても興奮したように吠え続けた。

 

更には散歩の時も道行く通行人に

吠え掛かることも多く

特に小さな犬連れには制御できないほど

興奮して吠え掛かった。

 

その時にリードを短く引き

なだめようとした奥様は

興奮したこの犬に右足を噛まれケガをした。

 

奥様が散歩にいくことが不安になり

散歩はご主人が仕事前、仕事後の

早朝と夜半に人目を避けていくようになる。

 

けど仕事が忙しかったり出張があるときは

犬を散歩に連れ出すことができなくなっていた。

 

去勢をすれば落ち着くと聞き

夫婦は犬を去勢することにした。

 

でも状況は大きく変わらなかった。

 

その犬は地方のセンターから引き取りをした。

仲介してくれた人にも相談をしたが

「愛情が足りない」

「飼い方が悪いのでは?」

「自分で迎えたならば責任をもて」

そう叱咤された。

 

ネットで調べたトレーナーにも相談した。

チョークチェーン等の訓練道具も買った。

夫婦なりに試行錯誤した。

夫婦なりに頑張った。

 

けれど問題は解決せず

近隣からは苦情が増え

更にはポストにいやがらせの手紙が

投函されることもあった。

 

夫婦は犬を飼える人に里親に出す決断をする。

 

 

 

 

後編へ続く→